【小1の罠】良問だけど最初の一歩に「Z会グレードアップ問題集・国語」を選んで大失敗した理由

数回前の記事で、【国語嫌い・読めない子に】「教えるプロ」のプライド崩壊。我が子を変えたくもんの神ドリルと題して、国語が苦手な子が学童などで使える初めての市販の問題集として『くもんの読解力を高めるロジカル国語小学1年生』または『小学1年生 文章読解にぐーんと強くなる (くもんの国語集中学習)』をお勧めしました。

実は、もともと前回記事【セオリーを無視?受験エリートママが算数最重要を知りながら「国語」を最優先にした理由】でお伝えしたとおり、国語力の重要性を考えていた私は、ある一冊の素晴らしい問題集を用意していたのです。

それが、中学受験でも圧倒的な実績を誇る通信教育で有名な、Z会の『Z会グレードアップ問題集小学1年国語読解 かっこいい小学生になろう [ Z会 ]』です。

結論から言うと、この問題集自体は本当に素晴らしい「超良問」です。しかし、我が家のいっちゃん(小1)にとって、「最初に手をつける1冊」としては、完全に選択を間違えてしまいました……。

💡 ひとつだけ、先にお伝えさせてください。 もし「えっ、Z会の1年生用でつまずくの?」と驚かれた方がいたら、この記事は今すぐ読み飛ばしていただいて大丈夫です。この記事は、本当に「うちの子、文章を読むのが苦手かも…」とリアルに悩んでいる親御さんに向けて書いています。国語が得意な子向けの問題集は、また別の機会にご紹介しますね!

プロとしてのプライドが邪魔をして、我が子の等身大のレベルを見誤ってしまった私の猛省の記録を、具体的な失敗エピソードとともにお話しします。

1. プロの私が「これなら学童で一人でできる」と惚れ込んだ理由

本屋でこの『
Z会グレードアップ問題集小学1年国語読解 かっこいい小学生になろう [ Z会 ]
』をめくった時、私は「やっぱりZ会、有名なだけあるなぁ!」と感動しました。私がこのドリルを選んだ理由は、主に次の3点です。

  • 文章の種類がとにかく豊富 物語文や説明文だけでなく、詩や、手紙の書き方、さらには指示説明書のような文章まで、バラエティ豊かな文章に触れられるよう工夫されていました。
  • 全ページカラーで、とにかく見やすい イラストも綺麗でパッと目を引き、子どもが視覚的にも取り組みやすい工夫がされていました。
  • 「地図の読み取り」など、多角的な能力を鍛える工夫 ただ文章を読むだけでなく、地図や図表を組み合わせながら答えを導き出すような、思考力を刺激する良問が詰まっています。

文章自体もそこまで長いものは少なく、問題の一問一問を細かく見ると、決して難易度が高すぎる(ひねくれまくっている)わけではありません。

「これなら、いっちゃんが平日に行く『学童の時間』に、一人でサクサク進められるはず!」

そう確信して、このドリルをランドセルに忍ばせ、「学童でやるんだよー!」とだけ伝えていたのです。

2. 「ペラペラめくったら、読むところがめっちゃあって嫌だった……」

ところが、現実の家庭学習は甘くありませんでした。

学童から帰り、渡した問題集を開いてみると……驚くほどページが進んでいません。それどころか、ドリルを開くこと自体に強く拒絶するようになってしまったのです。

理由を聞いてみると、いっちゃんは半べそをかきながらこう言いました。

「だって学校行くだけでも大変だし。運動会の練習もあって疲れて眠いんだもん」

新しい環境に慣れていない1年生。突然始まった勉強に学童。そりゃ疲れるよね。私はこの言葉を信じて、「頑張っているよね!少しでも進めてきてね」としばらく放っておきました。

しかし、5月も終わろうとする頃。「じゃあ家でやってみよう」と持ちかけると、いっちゃんはこう切り出したのです。

「これ、ページをペラペラめくったらさ……めっちゃ読むところがいっぱいあって、みて!この問題!……

指さしたのは、確かに長い文章。第21回だからだいぶん先の問題です。しかし、とりあえず解いてみようともっと前の問題文を読み出したら、なんと……まだ文字を1文字ずつ必死に、辿々しく追っている状態だったのです。

小1の、しかも読みが少し苦手ないっちゃんにとっては、その文字の量を見ただけで脳のキャパシティ(ワーキングメモリ)が爆発し、オーバーヒートを起こしていました。そして、「この問題集が早く終わらないかな」とパラパラした結果、第21回の長文を見て心が完全に拒否してしまったのでした。

もちろん、お話の世界を楽しむ心の余裕なんて、1ミリも残っていませんでした。

3. いっちゃんの心をへし折った、3つの具体的な「壁」

この問題集は、決してひっかけ問題が多いわけではありません。ただ、「小1の最初期の語彙力」で、かつ「一人で解く」には、どうしても乗り越えられない高い壁があったのです。実際のドリルの中身を検証してみると、その理由がよく分かりました。

❌ 壁①:第3回で登場した「出航」という言葉

第3回の問題で、早くも「出航(しゅっこう)」という少し大人びた言葉が出てきます。一応、文章の中で「船が出る意味だよ」と説明は書かれているのですが、文字を読むだけで手一杯のいっちゃんは、文中の説明を頭の中で結びつけることができず、言葉の意味が分からなくてフリーズしてしまいました。

❌ 壁②:第17回の「枕草子」の一節

なんと第17回には、あの『枕草子』の「うつくしきもの」の一節が登場します。 『声に出して読もう』と題され、別にこれを読んで解く問題もないですし、文章の意味も平易な日本語で下に記載されています。さらに「その文章が千年前に書かれた古文であって、千年前の人も赤ちゃんを可愛がっていたんだね!」と、ご丁寧な解説までされているのです。

私からしたら、「小さい子にもわかりやすく古文に触れる機会を作るなんて、なんて上手な誘導なんだ!」と感動しましたが、当時の一文字ずつ読んでいるいっちゃんのレベルには完全に「意味不明な呪文」下の解説なんてもちろん見ないまま、「変な文章!」と言って放棄してしまったのでした。

❌ 壁③:第21回「長文を読んでみよう」での完全ノックアウト

少しずつドリルに慣れてきたかな?と思った頃に視界に入るのが、第21回の長文問題。これも問題文がなく、読んで感想を書くものですが、文字のボリュームを見ただけで、いっちゃんのやる気は完全に破壊されてしまいました。

しかも、まだ第21回に差し掛かるずっと前にこの問題を見つけて、「この問題集は絶対難しい!無理!」と決めつけてしまったのです。

4. 教材は「時期」がすべて。親のフォローが必要だった

誤解しないでいただきたいのは、このZ会の問題集自体は、今見返してもめちゃくちゃ素晴らしいドリルだということです。

ただ、当時の我が子のレベルと語彙力では、「学童で一人で自走する」のは絶対に不可能でした。

もしこれに語彙力の低い子が取り組むのであれば、親がピタッと隣に張り付いて、 「ほら、ここに『出航』って書いてあるね。次の文の中にこの言葉の説明があるよ」とヒントを出したり、 「これは昔の日本語だから、小1のいっちゃんには馴染みがなくて難しく感じて当然だよ。気にしなくていいよ!」 と、細かく精神的なフォローと解説を入れてあげる必要があったのです。

それを平日、ワンオペ気味のワーママである私にやる時間はありませんでした。最初の一歩として、これを一人でやらせようとした私の順番間違いです。

💡 ちなみに:下の子の時は……

この失敗があったからこそ、数年後の下の子の時は、しっかりと戦略を修正しました。

最初から一人でこのZ会グレードアップ問題集には手を出させず、学童ではもっと基礎的な『ロジカル国語』や『公文 読解力トレーニング』から段階を踏んで、読む体力を少しずつビルドアップ。そのおかげで、下の子の時はこの『グレードアップ問題集』も、一人でクリアすることができました!

まとめ:どんなに良問でも、基礎力がなければ最悪な問題

どれほど中身がカラーで魅力的で、地図の読み取りなどの素晴らしい能力を鍛えようとしている良問揃いのドリルであっても、「子どもの今のレベル」に合っていなければ、ただの苦行になってしまいます。

プロとしてのプライドを捨てた私は、いっちゃんをフリーズ状態から救うため、一度このZ会を本棚の奥にしまいました。そして、もっと手前の「スラスラ読めて、パッとアハ体験ができる」レベル、すなわち前回ご紹介した『くもんの読解力を高めるロジカル国語小学1年生』や『小学1年生 文章読解にぐーんと強くなる (くもんの国語集中学習)』へと原点回帰することにしたのです。

まずは、子どもがヘトヘトにならずに読み、自信たっぷりに正解できる、「やる気を失わせない問題集」を選ぶべきだったと、猛省した出来事でした。

ちなみに……我が家の「良問だけど、最初に選ぶには難しすぎた失敗談」は、実はこれだけではありません(笑)。

次回は、このほかに選んだ読解の問題集を紹介します。お楽しみに!

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